【演題締切6/30まで】第2回日本培養食料学会大会の概要
2026年8月28日、29日に、第2回日本培養食料学会大会が大阪で開催されます。
培養肉、細胞性食品、細胞農業まわりの研究をしている方にとっては国内唯一の専門学術学会になります。今回は大会概要と、6月30日までの演題募集で確認しておきたい点を紹介します。
第2回日本培養食料学会大会の開催概要
第2回日本培養食料学会大会は、2026年8月28日(金)から29日(土)に、大阪国際会議場(グランキューブ大阪)の12階特別会議場で開催されます。
母体となる日本培養食料学会は、2025年4月に設立された新しい学会になり、培養肉や精密発酵に関連することに関して議論する場です。この学会が設立されるまでは、それぞれのテーマが分野に合った学会で発表する形でしたが、「培養食料」という軸で発表できることがこの学会の良さです。
そして学会なので、主に研究開発成果の発表が求められる場です。他の発表の場では深掘りすることのない技術面について議論できます。結局技術的にどこまで到達しているの?というもやもやをストレートに質問できる場所なので、研究員としては大変嬉しい機会です。
演題募集は6月30日まで
そんな第2回日本培養食料学会大会で発表するためには、他の学会と同様、会員となって演題登録をする必要があります。入会手続きにも少し時間がかかりますので、発表予定であれば要旨を書き始める前に入会手続きを行いましょう。
そして募集対象は、培養食料分野におけるオリジナルな発表であれば応募可能とされています。演題登録時には希望発表分野を選ぶところがありますが、そこでは①細胞 ②培養液 ③大量培養 ④組織工学 ⑤足場材料 ⑥分析技術 ⑦社会受容性 ⑧英語セッション(テーマ不問)が選べます。培養肉に関連している技術であればどれかは選べるはずです。
演題募集期間は、6月30日(火)まで、オンライン登録のみとなっています。あと3日ほどしかありませんが、募集期間が延びる可能性もあると思いますので、諦めず準備しましょう。
採択された演題の抄録は、ホームページ上で抄録集として公開される予定とされています。
発表の形式
発表形式は口頭発表かポスター発表になっています。
口頭発表は、発表9分、質疑応答3分の合計12分です。ポスター発表はA0サイズ、縦長形式です。こちらもタイトル、著者、所属は日本語と英語の併記が求められています。このあたりは通常の学会と変わりません。
上記に加えて、学生(中高生含む)による若手発表企画も存在します。形式は1人あたり5分のスライド発表で、自己紹介、研究内容、学会での発表予定などを話す内容になっています。
培養食料分野は、まだ研究コミュニティ自体が大きくありません。だからこそ、学生の段階で同世代や企業研究者、大学研究者とつながれる貴重な機会だと思います。
研究を始めていない方は興味分野でもよいとされているので、まだテーマが固まっていない学生にも参加しやすい企画です。こういう場で早めに顔を出しておくと、その後の研究室選びや共同研究のきっかけになることがありますので、培養肉分野に興味のある学生はぜひチャレンジしてみましょう。
若手企画の申込締切は7月31日となっているので、もう少し時間があります。興味があれば私も相談に乗りますので、XからDMを頂ければと思います。
特別講演~規制と安全性の議論~
プログラムでは、特別講演として国立医薬品食品衛生研究所の北嶋聡氏による「細胞培養食品の現在地と未来:その開発と規制動向はパラダイムシフトを迎えているのか」が掲載されています。
講演要旨では、細胞培養食品について、食経験がない新規食品としての位置づけ、安全性評価手法が国際的に確立されていないこと、潜在的なハザード因子の抽出を目的として諸外国の開発状況と安全性に係る規制動向を概説することが示されています。
今年度に入って細胞培養食品の国内ガイドライン案も公表されましたので、そのあたりの話を聞ける機会だと思います。
参加登録の期限
発表はしないけど参加はしてみたいという方も、7月31日までに参加登録が必要です。また、8月28日18時30分から20時30分には懇親会も開催される予定で、こちらも同じく登録制になっています。
演題を出す方はもちろんですが、発表予定がなくても、この分野を追っている方には参加価値があると思います。懇親会まで参加して、直接研究者の話を聞くことが培養肉業界のニーズやボトルネックを知ることにつながるかと思います。
まとめ
改めてですが、演題締切は6月30日、参加登録は7月31日までになっています。発表を少しでも考えている方は、まず以下を確認するとよさそうです。
- 筆頭著者が日本培養食料学会の会員か
- 発表形式を口頭にするか、ポスターにするか
- 期限内に要旨を用意できそうか
- 利益相反の開示を準備できるか
もう参加すると決まっている方は、早めにホテルと交通手段を確保しましょう。大阪の中心地なので、そこまで手段には困らないかと思いますが、ホテルは土日に開催されることもあって少し割高になりそうです。
培養食料は、まだ分野として固まりきっていません。だからこそ、完成された研究だけでなく、途中段階の課題や、うまくいっていない論点も共有される意味があります。培養肉産業を立ち上げるためには、こういったオープンな場で議論することが必要と感じますので、培養肉に興味がある方はぜひ参加・発表を検討してみてください。
引用文献
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第2回日本培養食料学会大会
https://www.cultivatedfood.net/ -
日本培養食料学会
https://www.cultivated-food.org/